「富士登山における安全確保のためのガイドライン」がいう「原則禁止」がなんだかよくわからなかった件。

はい、7月中旬ぐらいに、富士登山に関するガイドラインが策定されたというニュースがありましたね。

どこもかしこも、夏山以外の富士登山は「原則禁止」って内容を全面に押し出しているところが多く、どれどれ、どんな内容のガイドラインなのかと思っておりました。「原則」ダメなら、逆にどういう場合はOKなのよ!?って考えちゃいますもんね。

静岡県からはわりと早くPDFが公開されていてチラ見したんですけど、その後、7/23には富士登山オフィシャルのガイドラインページも更新されたようで、改めて読んでみましたよ。

携帯トイレ持参の話とかね、全体的にはなるほどねぇという感じなのですが(というか、普段から登山をしている人から見たら、まぁごく普通の内容だと思うのですが)、メディアなどで取り上げられている「原則禁止」の部分に関しては、、、はい、なんだかよくわかりませんでした、チャンチャン。
\(^o^)/

というのも、ガイドラインにはこのように書いてあるんですけど、

夏山期間以外の時期(※1)は、充分な知識やしっかりとした装備、計画等を持った者の登山は妨げるものではないが、以下の理由により、万全な準備をしない登山者の登山は禁止する。
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この「万全な準備」とやらがなんのことか全くわかりませんのよ。初心者であれば余計わからないんじゃないのかと。

例えば、「夏山登山に最低限必要な装備」については挙げられていますが、原則禁止の期間は「夏山期間以外」の話なので、これらの装備を最低限持っていればよいということにはならないし、まぁそれに最低限必要な装備の種類って、夏山以外の時期ではガラッと変わってくると思われますしね。

ちなみにこのガイドラインは「主に夏山期間以外における注意事項」とのことで、趣旨にもこんな感じで書いてあります。

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特に、登山道が全面通行止めとなる夏山期間以外の時期において、充分な知識やしっかりとした装備、計画を持たない者が、登山しないことを強く求めるものである。

法的拘束力がないガイドラインといえど、原則禁止とか強く求めるとか、そんな風に言うからには、もう少し客観的かつ具体的に判断できる基準を設けたほうがよい気がしますが、そうでもないんですかね。

いや、だってこれ、完全に主観での判断になるじゃないですか。まぁ基本的に自己責任のアクティビティなので主観上等!ではあると思うのですがw、それでも登山初心者とそれなりの経験者とで「万全な準備」にどれだけ差があることやら。いやでもまぁほんとの初心者であれば、現状の記載だけで抑止力になるかもしれないですね。

ということで普段からある程度登山を嗜んでる人にとっては、「原則禁止」としてメディアに取り上げられている部分に関していうと、あまり問題になるところはないようです。「充分な知識やしっかりとした装備、計画等を持った者の登山は妨げるものではないが」といってますしね。まぁ自分がこれに該当するのかどうかの判断はこれまた主観になるので、なんとも曖昧ではありますが・・・。こうやって考えると、規制とかほんと難しいですね。

ということで、登山経験がそれなりにある人は、どうみてもお前経験少ないだろ的なお友達がちょっと時期はずれの富士山に行こうとしている場合は、ちゃんと「やめれ」っていってあげましょうね。

とにかく、事故が増えないことを願っております。

Fujisan official